【徳川園5】名古屋市東区

徳川園(蓬左文庫徳川美術館





      ◆ 蓬左文庫 ◆
蓬左文庫1616年(元和元年)、徳川家康の死去により第九子の尾張徳川義直に約3,000冊の蔵書(「駿河御譲本」)が分与され、これを機に名古屋城内に創設された「御文庫」をその母体としている。その後も尾張藩歴代藩主によって蔵書の拡充がはかられ、幕末期には約5万点と推定される蔵書数を誇り、日本屈指の大名文庫が形成されるに至ったが、明治維新後にはおよそ3分の1が流出する。現在、全部で約10万点の中国、朝鮮の文献、古地図、尾張藩関係の文書がある。 『河内本源氏物語』、『金沢文庫続日本紀』は特に重要なものである。
なお、「蓬左」とは名古屋のことである(蓬莱の宮(熱田神宮)の左側にある町)。






   ◆ 徳川美術館 ◆
徳川美術館は、徳川御三家の一つで徳川家康の九男・徳川義直(1600-1650)を祖とする尾張徳川家伝来の道具類を展示公開している。ことに国宝『源氏物語絵巻』を収蔵することで著名である。
尾張家の第19代当主・徳川義親(とくがわよしちか、1886-1976)は1931年、財団法人尾張徳川黎明会を設立した(その後「財団法人徳川黎明会」と改称)。徳川美術館は、同財団により1935年、尾張徳川家名古屋別邸跡の現在地に開館した。大倉集古館、藤井斉成会有鄰館、大原美術館などと並び、日本の私立美術館の草分けである。
なお、財団法人徳川黎明会の本部は東京都豊島区目白に所在し、同地には尾張家の藩政史料を集めた徳川林政史研究所がある。また、尾張家伝来の古文書(こもんじょ)類は名古屋市に移管され、現在、徳川美術館に隣接する名古屋市蓬左文庫(ほうさぶんこ)に収蔵されている。
現在残されている徳川美術館の収蔵品は、近世大名の所有していた「御道具類」とはいかなるものであったかを知るうえで、きわめて貴重な歴史資料となっている。



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園内案内図

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冬牡丹Ⅰ

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冬牡丹Ⅱ