【東山動植物園837】
動植物園Ⅷ
ホッキョクグマオ-ロラ
在りし日のオ-ロラ
ペンギン舎❶
ペンギン舎❷
ペンギン舎❸
カリフォルニア・アシカ
カバ
アフリカゾウ舎一
ケリ-➀
ケリ-➁
ゴリラ舎(屋内)➀
ゴリラ舎(屋内)➁
ゴリラ舎(屋内)③
フクロテナガザル
◆フクロテナガザル
フクロテナガザル(またはシアマン、学名:Symphalangus syndactylus)は、テナガザル科の一種で、フクロテナガザル属に属する唯一の種である。樹上性で、黒い体毛を持ち、マレーシアとスマトラ島の森林に生息する。テナガザル科のなかでは最も大型で、他のテナガザルの約2倍である。体長1m、体重は23kgにまで達する場合もある。
概要
フクロテナガザルは二つの大きな特異性のため、他のテナガザルと区別される。一つ目は、後肢の2つの指が皮膚でつながっている点である。フクロテナガザルの種小名syndactylusは「合指」("syndactyl")に由来する。二つ目は、オスが持つ大きな「のど袋」である。自分の頭と同じくらいの大きさにまで膨らみ、これにより大きな声でほえたり合唱することができる。
生息地からスマトラフクロテナガザル(S. s. syndactylus )とマレーシアフクロテナガザル(S. s. continentis )の2亜種に分類する説もあるが、マレーシア集団をあえて分別する必要はないという見方もある。なおフクロテナガザルは、別種のテナガザルと生息地が重なる唯一の種であり、アジルテナガザルおよびシロテテナガザルと分布が重なっている。
フクロテナガザルは飼育下で20歳まで生きる。
非合法なペット取引も一因ではあるが、マレーシア・スマトラ島双方での居住地の喪失が、野生種を絶滅の危機にさらしている最大の要因である。アブラヤシのプランテーション栽培のため森林が伐採され、スマトラトラなどと共にフクロテナガザルの生息地が減少している。
保全状況評価
ENDANGERED (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))
名古屋市千種区の東山動植物園に「おっさんの叫び声」のような鳴き声のサルがいる。雄のフクロテナガザル「ケイジ」(推定30歳以上)だ。インターネットなどで「おっさんみたい」と話題になり、鳴き声を目当てに訪れる来園者もいる。
【写真】「おっさんの叫び声」を出すフクロテナガザル「ケイジ」=東山動植物園
「鳴いてくれんかなあ」。25日昼、サルのおりの前で10人ほどの来園者が待ちわびていた。そのうち、うんていにぶらさがっていたケイジが「おふっおふっ」と、雌との声の掛け合いを始めた。回数が増え、声も高くなった。そして、「アーーーーア」。縄張りを主張するときに出す声だという。
セミの声もかき消すほど甲高いしゃがれた鳴き声は、「おっさん」がバンジージャンプをしながら雄たけびをあげているようにも聞こえた。